レゲエの誕生に大きな影響を与えながらも、わずか数年で表舞台から去った伝説のレーベル「トロージャン・レコーズ」。ダンスフロアを激しく揺さぶり、差別や偏見と闘う人々を鼓舞し、いまだフォロワーを増やし続けるルードボーイたちの熱く、儚い物語の軌跡を辿る音楽ドキュメンタリー『ルードボーイ トロージャン・レコーズの物語』が、2023年7月29日よりシアター・イメージフォーラム他全国公開されることが決定。

当時のアーカイヴ映像や再現ドラマに加え、リー・スクラッチ・ペリー、トゥーツ・ヒバート、ケン・ブース、ネヴィル・ステイプル、マルシア・グリフィス、デイヴ・バーカー、ダンディ・リビングストン、ロイド・コクソン、ポーリン・ブラック、デリック・モーガンなど、伝説的アーティストたちが、この魅力的なストーリーの語り部として登場。

監督はイギリスのフォークロックバンド、マムフォード・アンド・サンズのライヴの模様を記録した『THE ROAD TO RED ROCKS』で2014年のグラミー賞の「最優秀音楽映画賞」にノミネートされたニコラス・ジャック・デイヴィス。


〈ストーリー〉
1956年ジャマイカ、西キングストン地区。デューク・リードが開業した酒場トレジャー・アイルには“トロージャン”と名付けられた巨大なサウンド・システムが備わっており、夜な夜な人々が集うダンスフロアと化していた。やがてリードは地元のシンガーやバンドを集め、オリジナルのレコードを吹き込む。デリック・モーガンが唄う「Lover Boy」は大ヒットを記録。その後も多くのシンガーを輩出し、ジャマイカ発のリズム&ブルースは独特の進化を遂げ、スカやロックステディ、そしてレゲエが誕生した。一方、ジャマイカ独立を機に多くのジャマイカ人が移住したイギリスに、アジア系ジャマイカ人の実業家リー・ゴプサルがいた。ジャマイカで誕生したレゲエに新たなビジネスのチャンスを見出し、1967年に英国初のレゲエ専門の音楽レーベル「トロージャン・レコード」を立ち上げる。イギリスに渡った“トロージャン”は多くのジャマイカ人に愛されただけでなく、労働者階級の白人ユースカルチャーとも共鳴。1970年4月26日ウェンブリー・スタジアムで開催されたレゲエ・フェスティバルには一万人を超える黒人と白人の若者でスタジアムは満席となり、レゲエは人種を超えた大きなムーブメントを巻き起こす。しかしやがてトロージャン・レコーズの事業は傾き始め、倒産の危機を迎えてしまうのである・・・。

配給:ダゲレオ出版



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