Text Photo OKAMAI ( https://www.instagram.com/okamai_ja/)

ジャマイカのモンテゴベイで7日間にわたり開催されるレゲエの祭典”Sumfest"も今年で30周年。毎年豪華なレゲエ、ダンスホールアーティストのラインナップ、そしてMighty Crownのジャマイカで最後のショー、King Jammysレーベルのトリビュートショー、Jah works のサウンドクラッシュ参戦 など盛り沢山なSumfestでした



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SUMFESTとは今年で30回目の世界一のレゲエフェス。モンテゴベイにて毎晩パーティーが開催される1週間。この時期は海外からもレゲエファンが集結するため宿泊施設がなくなる。モンテゴベイ付近の渋滞もこの時期はひどい。要するにジャマイカ国内中がSUMFESTの話題一色に染まるフェスなのだ。

月曜から毎晩パーティーがある中、日本のレゲエ好きならSumfestのYoutube live に釘付けになっていたでしょう。

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日本代表Jah works サウンドの出たグローバルサウンドクラッシュが木曜に開催された。
アフリカのDynamq,ジャマイカのCode red,去年の優勝者Bass odyssey,ジャマイカで開催されてたクラッシュの優勝者Echo one と強者揃いとの噂のビッグリーグ。
Jah worksは誰もがファイナルのTune fi tuneまでいけたと思いきや3位。
(と、ジャマイカの新聞でも書かれている)
自身渋い経験があるSumfest 2回出場済みのYard Beat soundのDesemもクレームを出したほどだ。
それくらい審査員が毎年トリッキーで問題なのだ。
ただ、ジャマイカでのビッグサウンドクラッシュは初めてだったJah worksは確実に爪痕を残した。ValiantのRastaダブで会場が大爆発したのが印象的。日本人サポーターも今まで以上に多く日本の旗が会場中ではためいた。
去年の勝者Bass odysseyは4位。
Dynamq とCode redの戦いで勝者はDynamqに。
Dynamqはとにかくサウンドクラッシュ界でホットなサウンドだ。何せアフリカのスーダンの難民キャンプで過ごした経歴もある。食事も週に3回だけ、友達も次々に死んでいくというジャマイカ以上に過酷な時期をサバイブしたアフリカ人はジャマイカ人の心をグッと掴む。Mighty Crownのクルーズ後、jah worksとジャマイカに駆けつけた大忙しサウンドのひとつだ。
優勝が決定し、感極まったDynamqはステージ上で泣き崩れた。
110万円ほどの今回の賞金をジャマイカのホームレスに寄付するとステージ上で語った。

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DynamqとJah works

金曜日はダンスホールナイト。早い時間からJah vinciが数々のヒット曲で会場を沸かせた。

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Spiceは今年は出ないけど旬な女性陣の姿も。
vanessa bling

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Moyan 
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stalk ashley 
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若手ダンスホールアーティストが数々いる中持ち時間の15分をうまく使ったRoze don

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shane o

会場中からブブセラの音がこだまし、携帯のライトが"Dark room"で上がった

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jah villani  

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top mann

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 地元モンテゴベイ出身、 昨年Govanaが注目の若手としてSumfestステージに上げた。元々Sumfest会場近くで駐車場員としてハスルしてた時代もあって、そこからの成長を観客と分かちあったいいステージ。
"Gyal Code"や"Dutty Foot Fren"など披露。パフォーマンスも良くて時間内にステージを去ったことから好感度もアップ。

ステージ横に持ち時間時計がセットされ、きっちり仕事するアーティスト、グダグダやって司会者に追い払われる形だったPabro YG、バッドワードでステージ退去されたBrykaなど新人系も色々だ。


Valiant 

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3時過ぎvaliantの大きい 旗がステージ上ではためき大歓声が上がる。 "north carolina" で登場  
約30分のステージの間、彼は数ヶ月という短い間に得た大きな成功を神に感謝するショーとなった。お金を観客にまくパフォームも。バッドワードで退場させられるかヒヤヒヤの場面もあったが素晴らしくやり遂げた。

お待ちかねのMighty crown 

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ジャマイカでの最後のショー。20分。30年間ジャマイカ音楽を世界中に広めて、引退へと向かう。前から後ろまで今まで立ってなかった観客も立ち上がり、終始惜しみない感謝の意を表した。そこがなんといっても個人的なSumfestダンスホールナイトのハイライトだった。

mighty crown

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終始ヒット曲パレードのMasicka
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地元モベイ。銃の不法所持で2年間の服役を終え、ステージに戻ってきたことを喜んでいたTommy Lee のパフォーマンスは、盛り上がりを見せたそうだ。

前の日の興奮がおさまらないまま土曜日のインターナショナルナイト。前日よりも観客は少なかったが濃く、上質な”これぞレゲエ”が心を鷲掴みにして離さない感覚を体験できた。

Lt stichie

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Pinchers
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Admiral Bailey

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King jammys with Chakka Demus and Admiral Bailey
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年がいったアーティストが多いからか、早めの22:30ごろからKing jammy トリビュートとしてJammyさんの息子たちがMC,セレクターで数々の歴史に残るking jammysレーベルからのヒット曲リディムをプレイ。その都度Lt Stichie,Pinchers,Admiral bailey,Chaka demusなどが交互に登場して歌っては盛り上げる。とにかくヒット曲があれもこれも山ほどある。長年ジャマイカの音楽文化を支えてきたキング・ジャミーを称えた素晴らしい時間だった。


ダイナマイトバディで魅了したJada kingdom

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フレディ家の1時間のショー。まずはChinoと久々にジャマイカにやってきたGeniusが盛り上げる。娘のSheemaもバックコーラスで参加の父親フレディを囲んでの温かいショーが始まった。
Chino & di Genius

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フレディ・マクレガーは、昨年脳卒中で倒れて以来、ジャマイカでの初パフォーマンスとなる。67歳のフレディはずっと座っていたが、その歌声は相変わらず力強く滑らかだ。

「神様に感謝を捧げます...神は偉大なお方です」マクレガーは涙を流す前にこう話し始めた。

「去年病気になったとき、プロモーターがSumfestをやってみないかと言ってくれた。みんなのお祈りに感謝します。愛しています!"と当初はパフォーマンスに不安があったことを明かし、涙したフレディに会場全体が「フレディ愛してるわ!」と大きな歓声と拍手を浴びた。Buju 、beres、 marcia が以前受賞したレッドストライプからの音楽界に模範的な貢献をしている人々を称えるために考案した賞”リビングレジェンド賞”も受賞した。この日の感動的ハイライトはフレディだ。

Freddie mcgregor

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上質レゲエとアルバムからのアフロビート曲をしっかり聞かせたMorgan heritage

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この日実質一番盛り上げたのはRomain Virgoで会場中から携帯ライトがついた。
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グラミー受賞後ジャマイカのアーティストで1番ツアーで世界を回っているKabakaのパフォーマンスレベルがぐんと上がったステージも堪能。今年Sumfestで唯一のゴリゴリラスタアーティスト。
Kabaka Pyramid

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”red gold green”で会場で旗がひらめいた。
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以前はLady sawとして知られていたマリオン・ホールは、日曜の早朝に閉会するゴスペル・セット。彼女は、聖書を手に入れようとステージに近づいた熱心なサポーターたちに、ほぼ1,000冊の聖書を配った。
「この聖書を読んで、この言葉を学び、豊かに生きてほしい」と元ダンスホールの女王は宣言した。

夜から朝まで涙あり笑いありとにかく盛り沢山なSumfest。
改めてレゲエとジャマイカが好きになるSumfest。
これだからSumfestはやめられない。
来年は会場でリンクしましょう。

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