パワフルでスピリチュアルな新アルバムが発売 The 40 Children by Ras Teo & Lone ark
趣味ではじめたアーティスト紹介も第3回目にして、記事に取りあげていただけました。

Ras Teo
スピリチュアルな意識を持ち、真正なルーツ・レゲエを現代へと受け継ぎながら、歴史と伝統への強い意識を深く見据えて歌うシンガー。
Ras Teo (別名 Jah Menelik)
彼のボーカルスタイルは、しっとりと落ち着きがあり、メロディアスで口ずさみやすいトーンが特徴で、その歌声には深い癒しがあり、彼の音楽がサウンドシステムでかかった瞬間に、バイブスは一気に高まる。
2009年以降、フィジカルとデジタルを合わせて約28枚のアルバムをリリースしてきた多作なアーティストである。
今回の新作は、長年の盟友である Lone Ark との共同名義による作品だが、単なる共作というよりも、両者が一つの世界観を共に構築したアルバムと言えるだろう。

Lone Ark はスペイン在住で、自身の A-Lone Ark Studioと、A lone productionも運営しており、演奏、ダブ、ミキシング、エンジニアに歌までもを全てをマルチにこなす音の建築士とも言われ、70年代ジャマイカの生音・アナログ感を現代に蘇らせるプロデューサーとして世界中のレゲエファンからリスペクトされる存在である。
このアルバムでも彼の得意とする70sルーツレゲエの音の質感がかなり重厚に感じられ、クラシックなルーツ・レゲエ/ダブの美学を忠実に守り、安定し時代を超えた、深く伝統に根ざしたサウンドを保っている。
ボーカルトラックとダブ・ヴァージョンを組み合わせた「二層構造」の作品であり、同じサウンドスケープを二つの異なる形で体験できる構成になっている。
今回のアルバムタイトル「The 40 Children」は深い意味を持つストーリー仕立てのアルバムで、このタイトルは、1920年代のアルメニア人虐殺後にエチオピアのアディスアベバで保護された40人のアルメニア人孤児たちの事を指している。彼らはハイレ・セラシエ皇帝に保護され、彼らの多くが音楽の才能を持っていたので、アムハラ語で「40人の子どもたち」を意味するオーケストラ「Arba Lijoch」を結成した。彼らはエチオピア国歌を演奏したりエチオピア帝国の近代音楽文化に大きな影響を与えたと言われています。
このタイトルはその彼らへの言及であり、アルメニアとエチオピアを「生存⭕️回復力⭕️音楽」というテーマとして探求し、歴史的・文化的なつながりを単なる「孤児救済」の物語ではなく、
- 異なる民族・宗教を越えた保護
- ディアスポラ(離散民)の再生
- 音楽による文化継承
- 苦難を越えた希望
を象徴する歴史として、今でも語り継がれています。
Ras Teoの思想は、スピリチュアリティと権力や支配に対抗する事に根ざしており、ラスタファリズムとルーツ・レゲエの伝統に強く影響されている。
それはアフリカ回帰、自己解放、そして精神的覚醒といったテーマを反映している。
彼のメッセージは、
恐れを持たず、真実を生きよ。
外側のシステムに流されず、内なるスピリチュアルな意識を保て。
彼にとっての音楽は、闘いであり同時に祈りでもある。
そして最後に彼はこう語ってくれました。
人々は今、この時代が“意識の目覚め”であることに気づく必要がある
ラスタファリとは教えであり、生き方である。
それは” I and I
Jah とあなたは一つであり、シオンの山(Zion=精神的な故郷・解放の象徴)の深みから与えられたものである。と
まとめ
残念ながら、私たちが生きる現代は混乱と変容のエネルギーに満ちた時代ですが、同時にそこには愛と救いも存在していると感じています。私はこの状況を諦めるのではなく、次の時代へと移行していくための深いプロセスだと捉えています。
この流れの中で、より調和的で意識の高い時代を次世代へと受け渡していく責任が私たちにはあると感じています。
そして今はまさに、「目覚めの時代」を生きているのだと強く感じています。
Text and Interview
by puriya Yuki