Text by Seira Yonamine, MASARANXX



レゲエ・ミュージックの奥義とは何だろうか?

芸術とは権力者に対する皮肉文化が伸びた分野であり、思想、哲学は究極の芸術。

まさに、レゲエ(レヴェル)・ミュージックの真髄はここにあると考える。


21世紀に新世代によるラスタ・リヴァイバル・ムーヴメントが起こり、彼らのメッセージが世界中の人々の心を動かしている。そして現在、社会の構造や世の中の価値観が大きく変わりつつある時代のうねりの中で、レゲエミュージックに込められたメッセージが世界を良い方向に導く鍵になるのではないか。

かつてボブ・マーリーが音楽で社会変革を起こしたように、社会に対する音楽の影響力にはとても大きいものがある。


混乱を極めた今、先行きの見えない未来に個人の安全や利益ばかりを考えるのではなく、本当に守らなければいけないもの、地球の自然環境や、未来を生きる人間の責任を担っているのは現在を生きる私たちだからこそ、レゲエの持つ音楽性を通して人類や地球の未来を考える必要があるのだと考える。


ライターSEIRAと、セレクターMASARANXXの夫婦による日常会話をコラム化。第二弾目は、レゲエザイオン特集記事『進化~Evolution~』企画でクロニクスのメッセージを考察。




|この革命のために向けて準備せよ
“Prepare your minds and hearts for this revolution”

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“レゲエ・リヴァイヴァル”の中心を担うアーティストCHRONIXX(クロニクス)。
1992年ジャマイカのスパニッシュ・タウンに生まれる。ダンスホール・アーティストのCHRONICLE(クロニクル)を父に持ち、レゲエ・ミュージックが本来持つ、コンシャスネスでポジティブなメッセージを世界に発信し続けているアーティスト。


彼のオフィシャルサイトのトップページには“Prepare your minds and hearts for this revolution(この革命のためにマインドとハートを準備せよ)”というメッセージが掲げられている。

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今の時代に向けたこのメッセージを、これまでリリースされた彼の作品、「Capture Land」「Eternal Fire」「Safe N Sound」「Same Prayer」を通して紐解いていきたい。



|今生きて居る世界はだれかの都合によって作られたものである “Capture Land”


2014年にリリースされた『Dread & Terrible』に収録されている一曲。


タイトルの「Capture Land」というのは、システムの画策で先住民から奪った土地に作られた場所という意味であり、アメリカやカナダ、ジャマイカ、その他のカリブ諸島のことを意味している。そしてラスタマンのアフリカ回帰の思想は、自分たちが「本来居るべき場所 = ホーム」に帰るということである。

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Carry we go home, carry we go home
ホームに帰るんだ
And bring we gone a east
東へ進むんだ。(ジャマイカから見て東にアフリカがある)
Cause man a rasta man
ラスタマンだから
And rasta nuh live pon no capture land
ラスタはCapture landでは生きない
(精神面でのこと。どこに居てもアフリカ回帰の思想を持っているの意)
Carry we go home
ホームに帰るんだ。
An mek we settle and seize
そしてそこに落ち着くんだ。
Caw man a rasta man
ラスタマンだから
And rasta nuh live pon no capture land
ラスタはCapture landでは生きない
Lord America a capture land
アメリカはCapture landだ
Di whole a Jamaica a capture land
ジャマイカだってCapture landだ
A long time dem wah trick the rasta man
奴らは長年ラスタを騙そうとしている
Like dem nuh know say man a real African
自分たちをアフリカンだと気付かせないように
Yuh tink me nuh memba King Ferdinand
And teifing columbus have a golden plan

俺がコロンブスが奴隷貿易のことをフェルナンド2世に嗾けた(けしかけた)ことを知らないと思うか?
Dem make a wrong turn and end up in the Caribbean
奴等がカリブ諸島を無茶苦茶にしたんだ
One rass genocide kill nuff Indian
原住民たちを大量虐殺して
Lord fi turn paradise in a plantation
奴隷を使った大農園に変わったんだ
And bring cross one ship load a African
そして一隻の船がアフリカンを連れて来たんだ
No hear comes the teifing queen from england
No she carmwell and envy mother

イギリスの王室がアフリカを滅茶苦茶にしたんだ。
Century pon top a century full a sufferation
何世紀にも渡って苦しみ続けて来たんだ
And after four hundred year mi say no referation
400年経った今も回帰出来ていない
And now dem wah fi kill we wid taxation
そして現在、奴らは税金で俺たちを殺そうとしている
But a beg you please take me to the mother land
俺をマザーランドに連れて行ってくれ

「私たちが今生きて居る世界は、だれかの都合によって作られたものである」

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まずそのことに気づかないと、世の中の不条理、不自然さに気付くことができない。

これがこの曲に隠された意味ではないかと考察する。


私たちの国は民族的には、アメリカやカリブ諸国の黒人たちのように大規模な奴隷貿易を経験したことはない。

しかし、歴史を紐解いていくと解ることだが、明治維新以降、西洋諸国が我が国の中枢に入り込み、2つの大きい戦争を経験し、最終的に我が国の金融システムや政治までを掌握するまでに至った。
そのことから、筆者的視点では、アメリカやジャマイカとは形は違うが、日本も”Capture Land”のひとつではないかと考える。


テレビで流れる政治家の不自然な政策や不祥事に踊らされるのではなく、何故そのような物が見せられているのか?、起きているのか?、背後で起きていることは何なのか?、そのことを思考し、当たり前の中に潜む不自然をいかに見破り、個々で答えを出すことが重要である。


今起きている社会の不条理というのは近年で起きたことではなく、何世紀にも渡ってシステムが積み上げてきたものであり、見せられているものを見て生きているだけでは絶対に本質に辿り着くことは出来ない。
自分のアイデンティティを振り返り、原点回帰をすることで、今自分たちが見せられている現実が「仮想現実」であることを初めて理解できる。そしてその気付きこそが革命の第一歩ではないかと考える。



同曲にインスピレーションを受けた短編映画。ラスタの主人公タッキーが仲間たちと聖地アフリカへの巡礼を計画し、実行へ移す物語。



|食に潜む闇
“Safe N Sound”

クロニクスは「食の在り方」についてのメッセージを歌った曲をいくつもリリースしている。
その中で、2021年3月にリリースされたシングル 「Safe N Sound」と、2014年にリリースされたアルバム『Dread & Terrible』に収録されている一曲「ETERNAL FIRE」からリリックを抜粋し考察したい。


「Safe N Sound」では、「食に潜む闇」について歌っている。

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They breaking our families down
奴らは僕らのファミリーを滅茶苦茶にしている
A mus the boom and the rum
BOOM&RUM(ジャマイカで人気の、エナジードリンクとラムで割ったカクテル)のせいだ
Weh di Dutty government bring come
それはガバメントが持ってきたものだ
Mek you figet seh you a queen
君がクイーンであることを忘れさせ
And start bleach out yuh skin
肌をブリーチするんだ(ジャマイカの若者の間で肌を漂白し、ライトスキンにすることが流行っている)
An a flex like a fool Winsome
そしてそれが魅力的であるかの如く愚かに見せびらかすんだ
Or it could be many years of brainwashing
長年の洗脳のせいかもしれない
Or the stew peas with the pig tail
それか豚と豆のシチュー(ジャマイカの国民食)のせいかもしれない
It even might be these pills that they poppin
彼らが飲んでる薬のせいかもしれない
Mek everybody feel like a big devil
皆んなを自分が悪魔であるかのように感じさせるんだ
Affi face the truth an wi cyaa hide from it
向き合わないとダメなんだ。このことから隠れることはできない
Affi heal wi people, it's inevitable
皆んなを癒す必要があるんだ。これは必然だ。
Cause the poison food a mek di youth brain damage
なぜなら毒を含んだ食品(添加物だらけの食品、農薬だらけの野菜や、何を食べているかわからない家畜)は若者の脳に悪影響を与える
Coupled with with the crap they watching on the cable
ふざけた奴等がケーブル上の世界で見ているんだ

自分のルーツを辿るうえで、最も初歩的なことは「食について考えること」ではないだろうかと考える

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当たり前すぎてあまり考えないことだが、非常に重要なことであり、そういった身近なところに「罠が仕掛けられている」ということが曲の歌詞でも読み取ることが出来る。


近年エンタメ化しつつある私たちの食事情。
本来、食とは味覚を楽しむだけのものではなく、生命(いのち)の営みそのものである。そして生命を維持するための本能であり、身体、思考をつくるもの。日々の一食一食が積み重なり、自分自身、そして人生が作られていくのである。

食べることが生きることに直結するように、人間の生きる原点(ルーツ)だと考える。「食」という字は「人を良くする」という由来があるが、それを主軸に改めて食について向き合うことは、「進化」の第一歩ではないだろうか。





|食の在り方
“Eternal Fire”



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Weh dem a go wid ackee and salt fish
彼らはアキ・アンド・ソルトフィッシュ(ジャマイカの国民食)を持ってどこへ行くんだ
Better dem gi me ackee and garlic
俺にはアキ・アンド・ガーリックをくれよ
Pass me a map and a compass on yah
コンパスと地図を貸してくれ
Mek me show dem salt fish nuh come from on yah
彼らにソルトフィッシュがどこから来たか教えるんだ
Dah fish deh come a far way
その魚は遥か遠いとこから来たんだ
Dem bring him all the way from norway
ノルウェーから運ばれて来たんだ
Hey, a couldnt rasta dem a try fi trick
ラスタを騙すことはできないぞ
Cause dat caw be me national dish
それは俺のナショナル・ディッシュじゃない


このパートで言及しているのは、ジャマイカの国民食であるアキ・アンド・ソルトフィッシュに使われているソルトフィッシュは、ジャマイカ産のものではなく、ジャマイカから遠く離れたノルウェー産の物や他の外国産の製品が多く使用されている。そしてそれは「彼にとってのナショナル・ディッシュではない」ということである。


ここでのクロニクスのメッセージは「自分たちの土地で取れた食物を自分たちで頂くことが重要である」

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それは日本をとって見ても同じである。スーパーマーケットで買い物をする際に、地元で採れた食材を見かけることがあるだろうか。

自分が住む地域の農家も様々な野菜を育てているはずなのに、店舗に並んでいるのは遠く離れた他県から輸送されてきた物ばかりである。一部の店舗ではそういった取り組みをしているところもあるが、大多数の店舗はそうではいない。


地産地消

一方でその土地で収穫された食物を、その土地で消費することを「地産地消(ちさんちしょう)」といい、それを実践するメリットとして挙げられるのは、生産者と消費者が繋がることによって安心安全な食品を手に入れることができる。また、直売所などで販売することにより規格外野菜などを販売することが可能となり、廃棄ロスを減らすことが可能になり生産者が潤い、消費者も低価格で購入可能になる。そのことが地元野菜の消費拡大に繋がり、地域の食料自給率を引き上げることができる。そして地産地消を実践することで不要な長距離の輸送を避けることができ、地球環境の保全に繋がる。


身土不二

また仏教用語で「人の身体と土(環境・土地)は一体で、人の生命を育む食べものは土(環境)が育てている」という考え方を表した言葉を「身土不二(しんどふじ)」といい、生活している土地で収穫された旬の食材や伝統食を頂くことが身体に良く、私たちも自然の一部であることから、住んでいる土地の自然の摂理と秩序に沿った生き方をすることで、土地に適した身体になり、健康を保てるということである。



地球に優しいサスティナブルな食生活 

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サスティナブル(持続可能)とは、気候変動や異常気象に伴い、自然破壊をせず有限な資源を未来に繋げる「人間・社会・地球環境の持続可能な発展」を意味する言葉である。


これは食においても言えることで、世界的な食糧危機が到来しているといわれている今、実際に食品業界では「サスティナブルな食」が注目されているテーマである。

環境や地域に配慮した食生活を実践することが、最終的に私たち自身も健康で幸せに生きることができる。

地産地消や身土不二の考え方のような食品を選ぶ際の意識以外にも、「食べ残しをしない」「自炊をする」「食材を使い切る」等の「食べ物を無駄にしない」という日々の食事をするうえでの基本的なスタイルや、調理をする際のごみを増やさないためにサランラップやプラスチック容器等を「使い捨てない」製品に替えたり、一人一人が無理のない範囲で「選択」し「アクション」を起こすことで持続可能な社会作りを目指すことが求められている。



|そこに愛はあるか?
“Safe N Sound”

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前述した「Safe N Sound」の、"Okayprayer"のリリースインタビューではこう語っていた。

ジャマイカでのマリファナ合法化の背景

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Pastor nah nuh answer
牧師は答えられない
Di youth dem inna d church sick and dying from cancer
教会に通っている子供たちはガンで亡くなっている
Marijuana is the healing
マリファナは癒しだ
And a long time church people a laugh after Rasta
でも教会に通う人はラスタをバカにしている
Jamaica government invest millions a dollars fi destroy wi landrace sativa
ジャマイカ政府は100万ドルを投資して在来種のサティバ(マリファナの種類)を一掃しようとしている
Bring in seeds from California
カリフォリニアから種を輸入して
And then they legalize ganja
あいつらはガンジャを解禁したんだ
"Okayprayer" インタビュー参照
1910年からジャマイカでも違法とされてきたマリファナが、2015年に2オンスまでの所持と、5株までの栽培が認められ、2018年に合法化された。
その一方で、現在ジャマイカのディスペンサリー(大麻ショップ)で販売されているマリファナはカリフォルニア産の種のものであり、ジャマイカ政府はアメリカから資金援助を受け、ジャマイカの在来種であるサティバを根絶やしにしようとしていると語っている。


現在世界中で合法化が進み、日本においても注目されている大麻。
やはりそこにも、「何者かの息がかかっている」ことについて言及している

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一見、良い政策に思えるようなことでも、その背景には誰かの思惑があり、罠が仕掛けられていたりするということが、この曲から読み取れる。そもそも、大麻は地球に生えている植物であり、それを人間が管理すること自体が不自然なのではないだろうか。



43年間に渡ってカンナビスカルチャーを発信し続けているメディアHIGHTIMESによるクロニクスのインタビュー。彼のカンナビスに対する考えを語っている。


ストリートにもっと愛が必要 
"We need more love flowing the street"

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We need more love flowing in the streets
ストリートにもっと愛が必要なんだ
Children a smile an a skin dem teeth
子供たちの笑顔で溢れて

More love flowing in the town
町にもっと愛が流れて
Whole community safe and sound
コミュニティは安全で
Love flowing in the street
ストリートに愛が流れて
Work affi gwan and food affi eat
仕事があって、食事に有り付けないといけない
More love flowing in the town
町にもっと愛の流れが必要だ
People tell me how mi sound
皆んな俺の言ってることをどう思うか聞かせてくれ

"Okayprayer" インタビュー参照

曲の中では、全てには触れず、残りの部分は聴き手に想像してもらうようにしている。
そうしたら、みんなは「どういったコミュニティで、子供たちの笑顔で溢れているか」考えるだろう。
子供は子供のやるべきこと(遊ぶこと、笑顔でいること)をやる。そのことが脳の発育を助けるんだ。
自分たちは、そのことを最優先にするコミュニティーを作っていかなくてはならない。

10歳の子供が「大人」のように生きる必要なんてないんだ。
子供が大人のように振る舞い、大人が子供のように振る舞う世界ではなく、子供は子供で、大人は大人であれるような、苦しみから解放された世界を次の世代に残さないといけないと語っている。

世界で起きているマリファナの合法化を一つとってみても、誰かの思惑で動いている。そのムーヴメントが起きている元を辿ると、そこには愛がない。

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なぜなら、それは誰かの利益のために行われていることだからである。
これからの時代は、個の利益を追求することではなく、人類を「一つ」の存在として捉え、自分たちのために行動、活動していくことが、次の世代にこの世界を繋げていくことになるのではないか。



|スピリチュアル・アクティビティ(精神的な行動)
“Same prayer” BBC interview


彼の幾つかの作品では一見、受け入れ難いような現実や厳しいことを言っているが、彼が真に意図しているのは、リスナーに対してリリックの節々に思考のヒントを「パズル」のピースの様に散りばめ、「気付き」を促しているのである。

2020年6月にリリースされたシングル「Same prayer」のBBCのインタビューでこう語っていた。

「私たちの世代に必要なのは、新しいタイプの抗議である」
クロニクスBBCインタビュー和訳

If you changed 100 things about the British system now it’s still gonna be a system that’s prejudiced against people like myself and even people like yourself.
もし君がブリティッシュのシステムを100変えたとしても
それはまだ、自分や君にとって偏見のあるシステムのままだ。
The only thing that will bring about real change is changing individuals.
That’s why I say after the revolution must come the evolutionaries.

本当の意味での、変革をもたらすのは個人単位で変わっていくことだけだ。だから自分は革命の後には必ず進化がやってくると言っているんだ。
So many people trying to be an activist in society.
These days what we really need is active spirituality.

たくさんの人が社会の中で活動家になろうとしている
今の時代に本当に必要なのはスピリチュアル面での活動だ
Bob done fight already.
ボブ・マーリーはすでに戦ったし
X done fight already.
マルコムXも戦った
And Rosa Parks make we fly in first class nice and steady.
そしてローザ・パークスは自分たちをファーストクラスに乗せてくれた
So if you want to go and fight that fight again then alright.
だから、もしあなたがまた戦いたいなら戦えばいい。
After the revolution must come the evolutionaries.
革命の後には必ず進化があるんだ
If you ever see someone protesting in the 90s and the 80s and the 70s and the 60s and the 40s
Just with your senses you can know that we’re still in need of something fresh.

もし君が誰かがまだ、90,80,70,60,40年代に起きていたように抗議するのを見ることがあるなら
君の感覚から、自分たちにはまだ新しい何かが必要だということがわかるだろう
We’re still in need of something that cannot be anticipated by the other side.
自分たちには、もう一方(現在の体制)から予測することが出来ない何かが必要なんだ。
Be easy on yourself.
A lot of compassion needs to be shown to yourself.
Just know that every day is a new opportunity to learn something new, to improve yourself.
As tempting as it is to give most of your focus to what’s happening in the outside world… there’s a world away from social media that needs love and affection and care.

気楽にいればいい
自分をたくさん思いやるべきだ
毎日が新しい機会だということを知っておいて欲しい
新しいことを学んで、成長するんだ
外の世界で起きていることに目を向けたらいいんだ
そこにはSNSとは関係ない世界があって
それには愛、愛情、気遣いが必要なんだ。
Go wash your hair.
Brush your teeth.
Bathe yourself.
Spend time with Children.
Eat fruits.
Go and put your hand in the soil.
Put your foot in the grass.
If where you live is too concrete…
Get out

髪の毛を洗って
歯を磨いたり
お風呂に入ったり
子供と一緒に過ごしたり
フルーツを食べたり
手を土の中に入れたり
足を緑の上に置いたりするんだ
もしコンクリートだらけのところに住んでいるなら
そこから出ればいい
All the youtdem’ a go through this hard time no matter where you’re from.
どこの出身とか関係なく、みんながこの大変な時期を乗り越えるんだ
Don’t think of yourself as a Chinese alone or as an African alone. We are something even bigger than that. African is not the biggest aspect of myself. It’s big. It’s huge. But it’s not all that I am. Definitely it’s not all what we are. We have to identify these things for fact.
自分をアジア人、アフリカ人だとか人種だけで考えてはダメだ。自分たちはそれよりさらに大きな存在なんだ。アフリカンであるということは自分にとって最も大きい側面ではない。それは、大きいことだけど、自分の全てではない。それは、(どの人種であるかということ)自分たちの全てではない。自分たちはこれらのことを事実として認識しないといけないんだ。


革命の後には必ず進化がある

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本記事のサブタイトルでもあるこの言葉は、同インタビューでクロニクスが断言していたことである。

テレビやネットなどのメディアは、様々なニュースを使用し人々の不安を煽り、仕事や生活、将来に対する漠然としたプレッシャーを与えることで、日々の「幸せ」に目を向けられなくなるように仕向けられている。しかし、それは彼らが「見せている」世界であり、本当はスクリーン上とは関係のない世界が、私たちの目の前には広がっている。「革命」とは前述したような、受け入れ難い現実に目を向けて、見せられている世界が本当は大事なことではなくて、「幸せ」とは自分自身の中にあるということに気づくことではないか。


朝起きられること、ご飯を食べられること、お風呂に入ったり、歯磨きをしたり、家族と話をしたり、それが「精神的な行動(スピリチュアル・アクティビティ)」であり、日々の生活に溢れる全ての事象に感謝することが

生きていくうえで最も大切なことである。


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かつて、ボブ・マーリーをはじめ、多くの偉人達が戦い、メッセージを残してくれたからこそ、私たちはそこで起きていた事実を知ることができたが、彼らのパワーを持ってしても「システム」の根本を変えることは出来なかった。

しかし、彼らは私たちに「革命の意識」を残し、その意志は現在でも世代を越えて受け継がれている。



「I&I」の視点が革命を起こし、進化へ繋がる

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「I&I」とは、宇宙規模で捉えた際にこの世に存在する全てのものは、クラウドのような意識で繋がっていて、元を辿れば、私たちは同じ大元から生まれてきた「一つ(一体)」の存在という本質。

そのことから、「私とあなた(I&You)」ではなく、「私はあなた(I am you)」であり「あなたは私(You are me)」という「私と私(I&I)」=「We(一体)」の意識のことであり、この世の存在や仕組み、私たちが生きていくうえでの根底にある法則である。


この概念を哲学やスピリチュアルの世界では「Oneness(ワンネス)」というが、私たちに聞き馴染みのある「One Love(ワンラブ)」という言葉はこの普遍的な本質を表現しているのではないかと考える。

例えば、「誰かから搾取することは、己から搾取することである」というように「全ては繋がっている」ということ。そういった意味で、以上のことを踏まえると、今の時代に生きる私たちに委ねられたのは、戦うことではなく、I&Iの視点を思い出し、その意識に到達した時が「進化」をすることでないだろうか。

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ひとりの力は小さいかもしれないが、みんなの意識が一体となったとき、大きな変化をもたらし世界が良い方向に進むのではないだろうかと考察する。世界を変えるのは、一人、一人のスピリチュアルな活動であるということがクロニクスが私たちに託したメッセージなのではないだろうか。

ONE LOVE