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2019.4.1

ラスタ・イズ・フューチャー 〜ラスタは未来の生き方〜

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近年、日本ではオーガニックやヴィーガンなどのヘルスコンシャスなブームが浸透しつつある中、REGGAE ZIONではジャマイカの自然食「Ital Food(アイタル・フード=生命力食品)」のレシピを紹介する料理番組『Mango Valley Kitchen(マンゴー・バリー・キッチン)』をスタートした。ジャマイカより発祥したラスタ・カルチャーが生み出したアイタルなライフスタイルにフォーカスし、日本人としてラスタの信念を持った人物 OGA from JAH WORKSに話を聞いてみた。


●まず始めに「ラスタ」について教えてください。
OGA:自然を愛して、愛を忘れずに、日々感謝して、生きてる人たちです。

● 体に刃物を入れてはいけない、肉を食べないなどの教えがありますよね。
OGA:教えっていうか、そういう"生き方を好む人たちが多い"っていう位に考えてた方が良いかも......。絶対的な教えがある訳じゃなくて、例えばイスラム教の教典があって、それに添った生き方をしないといけなくて...っていうのがあるやん。でもラスタって、教会があって、牧師さんがおって、その人の教えを聞いてとか、そんなんじゃないです。

●なるほど。
OGA:例えば、結構ジャマイカのラスタ・アーティストとかでもTATTOO入ってる人めっちゃ多いし(笑)。じゃあ「TATTOO入れたらラスタマンじゃないんか?」って問われたら、そうじゃないと思うし......。凄い神聖なものやって勝手に思い込んで決めつけて、その価値観でジャマイカに行ってその人達と一緒になった時にガッカリすることが多いと思います。


●ジャマイカでのラスタの歴史について教えてください。
OGA:元を辿ればジャマイカにいる黒人は皆アフリカから連れて来られた人たちで「アフリカに帰ろう」という思想の中に、エチオピアを”約束の地(ザイオン)”に指定するっていう思想が、”エチオピアニズム”としてハイレ・セラシエが王様になる前に、そういうムーヴメントがあったみたいで。そして、インド人の”サデュー”っていう、ベジタリアンやったり、マリファナを吸ったりして瞑想するっていうライフスタイルが、インド人の奴隷の人達と一緒に入ってきて、その”エチオピアニズム”とインドの”サデュー”がMIXされて発展して行ったものが、徐々にラスタっていうムーヴメントになって行ったみたいです。

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●なるほど。
OGA:ちょうどその時にマーカス・ガーベイっていうジャマイカの預言者の人が、運動を起こしたりとか預言したりとか、そしてセラシエが実際に王様になって、今までの下積みムーヴメントと実際世の中に起こった出来事が合致して、一気に確信に変わったっていう長い歴史があるみたいです。


●OGAちゃんが「ラスタ」に出会ったのは?
OGA:中学生の時にレゲエを好きになったと同時に「ラスタ」っていう言葉を知りました。 当時は友達に「大人になったらラスタマンになんねん」って言ってましたね(笑)。

●ラスタに憧れたきっかけは?
OGA:元々がトニー・レーベルとか、COCOA TEAとかのラスタ・アーティストを直感的に好きになった事ですね。

●OGAちゃんはお肉を食べない(ノン・ミート・イーター)でアイタル(野菜中心)な食生活を送っていると思うのでうすが、それはいつからですか?
OGA:20代前半の頃にラスタに本格的に興味を持って実践し始めました。


●中学生の頃にラスタに憧れながらも、決意するまでは普通の食生活をしてたんですか?
OGA:そうですね。普通にファースト・フードとか食べてました(笑)。

●本格的にラスタを実践しようと思ったキッカケは?
OGA:ジャマイカ居た時にファースト・フード店があんまり無いからジャンク・フードを食べなくなって、帰りの経由でニューヨークに寄った時にファースト・フードを食べたらすごく具合が悪くなったんです。それが「食」について考えるようになったキッカケです。


●身体は正直ですね。
OGA:闇雲に"SIZZLAが食べてないから辞める"とかのキッカケでは無いですね。「なんで食べるのを辞めるのか?」を自問自答して自分の中で納得する答えが見つかったら実践してました。まず最初にジャンク・フードを辞めて、次にお肉を食べるのを辞めてみようって思ったんです。


●自分の中で納得はしても、今までの食生活を変えるのは結構大変だと思いますが。
OGA:我慢したものと、しなくても大丈夫だったものがありましたね。


●我慢したものは?
OGA:ジャマイカに着いた日のジャークチキンですね(笑)。


●その我慢を乗り越えたのは凄いですね(笑)。
OGA:そのジャークチキンを欲しなくなった瞬間に「(自分自身に)勝ったー!」と思いました(笑)。


●食肉を完全に辞めるのにどれくらいかかりましたか?
OGA:なんだかんだ5年はかかりました。牛豚は結構はすぐ辞めれたんですけど、鳥がなかなか辞めれなかったですね。


●頭では分かってても、それを実践するっていうのは、やはり難しいのですね。自分が実践するにあたって、影響を受けた出来事とかってあるんですか?
OGA:アフリカに行った事で更に意思が強くなりましたね。実践しようと決意して、ドレッド・ロックスも少し出来てきた頃エチオピアに行った時に、カリブとかアメリカとかからアフリカの地に戻ってきて住んではる人達の村があって、その村の長老の所に行って色々話したときに食生活の話になったんです。

●はい。

OGA:「お前は魚食うんか?」って聞かれて「食べます」って言ったら、長老が目の前にいる野良犬を指指しながら「お前はあれ(犬)と一緒や。死体を喰う野蛮な奴や」って言われて怒られたっていう......(笑)。


●衝撃ですね(笑)。
OGA:それに「ラスタ」っていう生き方を「アジア人の僕がやってて大丈夫なのか?」っていう疑問もあったんですけど。ラスタ村で初めて会う大体の人達が「お帰りなさい」って言ってくれるんですよ。「人類にとってのママ・アフリカやから、ここが君のマザー・ランドや。ここは”約束の地”やからお帰りなさい」って。


●素敵ですね。
OGA:僕がパトワ語を喋るから「なんで喋れるの?」って聞かれて「ジャマイカしょっちゅう行ってるから」って答えると「あんなところ”バビロン”やから行かんでええ。アフリカに来なさい」っても良く言われましたね。


●なんでジャマイカは”バビロン”なんですか?
OGA:元々はアラワク族っていう人たちが住んでて、自分達の土地じゃ無いし、今でも特権階級の人たちが常に国を動かしてるっていうのがバビロンだって言われてるのかもしれないです。でも僕はジャマイカ好きだから行くんですけどね(笑)。


●海外に比べて日本だと「ベジタリアン(菜食主義)」「ヴィーガン(完全菜食主義)」などがまだ珍しく偏見があったりもあるかと思うんですが、そういう面で苦労したことは?
OGA:未だに苦労してます。偏見もだし、バカにされたりしますね。人と食事に行く時も、なんか迷惑かけてる気分になるし。だから外食をしに行かなくなりました。理解してくれてる人としか行かないし、知り合いのお店ばっかり行きます。得るものがあれば失うものもあるっていう感じですかね。


●なるほど。
OGA:でも、偏見とかバカにされたりとかっては良くあるんで…。それで気づいたことは、自分の事を人に押し付けない事が大事なんやろなって。僕は自分でそういう食生活が適してるって信じて実践してて、内心は皆と共感できたら嬉しいなって気持ちもあるけど、強制したりとか、お肉を食べる人やお肉を扱う仕事をしてる人に対して、そういう偏見や強制する様な発言は絶対辞めようと思ってます。


●自分が信じるものを見つけた時ってすごく感化されてる時だから、純粋に信じていこうとすればするほど、それ以外は”悪”だっていう極端に偏った考えをしてしまう時もあると思いますが。そういう過激になってしまう時期ってあったんですか?
OGA:今思えばあったかも知れないですね。アフリカから帰国した時とか


●普段の生活について具体的に教えてもらいたいんです。食生活の面で「お肉を食べない」という事以外に意識してる事ってありますか?
OGA:昔はジャマイカのアイタル・フードから入ったんで、日本におってもジャマイカ料理ばっかり作ってたんですよ。でも最近は、住んでる所が田舎なんで、地元の新鮮な野菜が安く買えるから、道端で売ってる無農薬の野菜を買って、季節の旬の食材を食べます。

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●「身土不二」「地産地消」ですね。料理はするんですか?
OGA:基本的に自分で料理します。最近は豆腐の達人になってます(笑)。豆腐の唐揚げを作ったり、豆腐と野菜だけで餃子を作ったりしてます。


●すごく美味しそうですね!得意なアイタル料理は何がありますか?
OGA:アキーと野菜だけで作るノー・ソルト・フィッシュ。あとカラルーを使ったメニューも得意です。美味しいです。

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ジャマイカでポピュラーな果実 Ackee(アキー)とCallaloo(カラルー)

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朝採りCallallooとキューカンバー・ジュース

●アキーやカラルーもそうですし、ジャマイカにはスーパー・フードと呼ばれる野菜が沢山ありますよね。アイタル・フードはもっと世界に知られても良いと思います。OGAちゃんが食に対して持っている価値観ってありますか?
OGA:食だけじゃなくて、人間関係もそうなんですけど。できるだけ”ポジティブ”でいたいっていうのがあります。お肉を辞めた一番の要因に、動物が殺される時に絶対ネガティブな感情が生まれて肉体に宿ってると思うんですよ。そのネガティブな気持ちを自分の体に取り込みたく無いっていうか……。

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可愛いAckeeの実

●はい。
OGA:その逆で、食べた瞬間にポジティブな気持ちになれるものを出来るだけ食べたいですね。お肉を食べなくなって、一番自分の中で感じてる事が、体が空っぽになるっていう感覚を感じられる様になって、その時にポジティブな食べものを食べたら、体中にポジティブなエネルギーが入ってきてるっていうのが、めちゃくちゃ感じられる様になったんです。

●そうですよね。
OGA:やから出来るだけポジティブなものを食べる事を心がけてます。


●例えばポジティブな食べものとは?
OGA:玄米とか、マクロビ・フード、ヴィーガン・スイーツとか。あと豆乳も凄いポジティブですね。納豆や梅干し漬物の発酵食品。あとは、自分の畑で育てた野菜を食べた時のバイブスの上がり方はハンパ無いですね。

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OGAファーム

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OGAファームに植えたCallallooの芽


●「食べるもので体と思考が作られる」って私も思っているんですけど、アイタルな生活をする前とした後で変わった事とは? 肉体面、精神面、思考、バイブス…etc
OGA:怒りにくくなったのは、そのせいなのか、年のせいなのか......(笑)。ドレッド・ロックスもそうやし、言葉では言い表せないバイブスというか、力というか……。そういうものがあるんじゃないかと感じています。音楽面でもそれが他とは違う武器なんじゃ無いかなと。良く言われるのは「超音波が出てる」って言われますね(笑)。


●うん、わかります。OGAちゃんからはいつもポジティブな波動を感じます。
OGA:僕が会っていく人たち皆がポジティブになっていってくれたら凄い嬉しいです。生きてる意味がありますね。


● レゲエは「自然的なライフスタイル」を提示してくれている楽曲が多い印象があるんですが、どうしてその様な内容の歌詞が多いのでしょうか?
OGA:そういうメッセージを発信して くれてるのってラスタ・アーティストが多いですよね。僕の中でハマっている言葉があって。「ラスタ」って皆の第一印象の中で原始的に戻るっていうイメージがあると思うんですよ。でも僕の中ではラスタって”未来”で、ラスタ・イズ・フューチャーなんですよね。

●「ラスタ・イズ・フューチャー」パンチライン頂きました。
OGA:ラスタって考えは未来を示してる、未来の生き方やねん。だから、今の世の中の問題っていうのをいち早く見出して、提示できるんじゃ無いかと。そういうアンテナがラスタの人は立ってるから、食肉問題や、行きすぎた大量生産・大量消費のスタイルを辞めようっていう意見が強いのも、未来を見出してるからだと思う。

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●なるほど。
OGA:最近は気付き出してる人も多くなってきてるけど、ラスタの人たちは、それが良しとされてる時代からずっと主張してきてるから。それで気づいたセレブリティがヴィーガンやったりオーガニックを実践したりして、世の中の動きが変わりつつあるけど。


●もっともっと、ジャマイカのラスタ文化であるItal(アイタル)な食生活やライフスタイルが広がって行くと良いなと思っています。今回REGGAE ZIONでアイタル・フードの料理番組『Mango Valley Kitchen(マンゴ・バリー・キッチン)』を始めました。レゲエが好きな人や、それ以外の人にも見て欲しいと思っています。読者の方にメッセージをください。

OGA:昔は僕も一緒だったんですけど、何も考えず意識せずに食べ物を食べてたと思うんですよね。でも、少しでも良いのでこういうのをキッカケに「自分が食べている物」に意識を持って考えてみてほしいです。考えた上で、何を食べるかを選べる様になったらなと。考える事が何より大事な事だと思ってます。革命はもう始まってるんじゃないでしょうか。

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OGA JAH WORKS
大阪の老舗サウンドシステム"JAH WORKS"所属。日本国内のみならず海外での活動経歴も豊富で、JAMAICAやNY,CANADAやヨーロッパ諸国などで海外長期滞在を経験し、現地のイベントやRADIOでも精力的にプレイ。またサウンドシステム文化の醍醐味でもあるサウンドクラッシュシーンにおいても国内のみならず海外でも優勝経験があり、そのスキルとVIBESは現地でも高く評価されている。OGAの幅広く、思想的でもある奥深い選曲はダンスホールシーンのみならずROOTSシーンやHIP HOPシーンでも認められている。また毎週水曜日にインスタグラムライブにて放送している"OGA WORKS RADIO"略してオガラジはLIVE放送とアーカイブ放送合わせて毎週延べ5000人以上が視聴する大人気番組に成長。日本のみならず世界中にリンクの根を張りながら活動する現在最も注目すべきセレクター!
Instagram:@ogajahworks

Twitter: @JahOGAworks

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【Seira Yonamine】

ライター兼エディター

地元沖縄を離れ、カナダ・ニューヨーク・ジャマイカを一年かけて旅し、現在横須賀を拠点に活動。

I want to create something that can be shared with a lot of people.

Instagram:@selah_8163

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