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2019.11.21

【保存版】殺しのプレイリスト 〜SOUND CLASH 定番曲20選〜

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レゲエミュージックが生んだ「音の格闘技」サウンド・クラッシュ!!

一般に“Play Back禁止”(※1)というルールがあるのが通例なので、基本的にはDUB(※2)の撃ち合いになり、45(※3)が多用されることはそこまでないのですが、それだけに45はかけるSOUNDのセンスが問われ、実力が分かるのであります。

曲の意味を知っていればクラッシュはもっと面白くなる!ということで、サウンド・クラッシュでかかる定番曲を厳選して紹介!!

(※と言ってもあまりにも膨大すぎるので90年代までのFOUNDATION TUNEに限定して20曲セレクトしてあります。本当に定番中の定番のみ)

(※1)Play Back禁止……

同じ曲の二度がけ禁止(ただし曲が同じでもDUBであればその限りではない)。

(※2)DUB……

レゲエ・サウンドがアーティストに依頼して作る特注の曲。値段はあってないようなもので、プロモーションで無料でくれる場合もあれば一曲につきゼロの数が6ケタまで行く場合も!

(※3)45……

レゲエダンスホールの世界では主流のアナログ7インチは45回転のため昔はDUBと区別して市販のレコードをこう呼んだ。PCでのPlayが主流になった現在でもクラッシュの「45 ROUND」など、「DUB禁止」を指すワードとして残っている。

sd.reggaezion.jp

1.) ♪ Bob Marley & The Wailers - Buffalo Soldier

まずは基本。“神様”BOB MARLEYの作品から。

これは遡ること2001年、初めてWORLD CLASHに「45 ROUND」(※DUB禁止ラウンド)が導入された時に、日本代表MIGHTY CROWNがPlayしてBUSSした曲。

今年のJAPAN RUMBLEの45 ROUNDでも大阪のHEMP ZIONがPlayしてましたね!

ラガマフィンはみんなバッファロー・ソルジャー!!

2.) ♪ Bob Marley - Iron Lion Zion

『IRON LION ZION』もBOBの作品の中ではよくクラッシュでかかる曲。

日本の45クラッシュの先駆け『衝撃 2002』でCAPTAIN-Cがかけた時、SUNSETがA.R.P.の『LION SLEEPS TONIGHT』でコントラクション(CONTER ACTION。“返し”の意)してたのは子供心に「うまいな」と思った。

3.) ♪ Jimmy Cliff - The Harder They Come

BOBと並び、レゲエを世界に広めた功労者と言えば……ご存知JIMMY CLIFF!!

代表曲『HARDER THEY COME』は、自身主演の同名映画の主題歌としてもお馴染みですね。

これは、WORLD CLASHが一旦その歴史に終止符を打つことになった2007年度の大会において、最後のTUNE FI TUNE、“あと一曲!”というところまで追い詰められたMIGHTY CROWNがPlayして奇跡の巻き返しを起こす曲。同世代には思い出深すぎる一曲でもあります。

“奴らは俺を追い詰めてるつもりだが逆に追い詰められてることを知らない!”

4.) ♪ Jimmy Cliff - Many Rivers To Cross

『MANY RIVERS TO CROSS』と言えば、これもJIMMY CLIFFの代表曲ですが、レゲエ好きには三河のFUJIYAMAが『JAPAN RUMBLE 2018』の秘密兵器として仕込んでいた曲、としても思い出深いでしょう!!

“Many Sound Bwoy Fall〜♪(サウンドボーイどもは崩れ落ちる)”

原曲は、“目の前に多くの河(この場合は比喩で人生における問題という意味)が流れてる、何とかして渡らなきゃならない”という意味で、別にKILL TUNEでも何でもないのですが、これを上手く使ったのが、前述の『JAPAN RUMBLE 2018』の覇者でもある、JAH WORKSオガちゃん!!

かつてジャマイカで行われたローカルクラッシュの決勝戦、出場したオガちゃんは「今のジャマイカの音楽業界で、こういうセレクターが毎日ダンスでクソみたいなPlayしてるのが問題!」「おれは、遠い遠い国からみんなのためにやってきた!」と、MCで自身のバックグラウンドと歌詩の内容を上手くリンクさせて同曲をPlay。もちろん鬼BUSS!! まさに45のかけ方の何とやらを教えてくれるようなPlayであります……さすがの優等生。

5.) ♪ Dennis Brown - Here I Come

ボブ・マーリー、ジミー・クリフ、と来たらもちろんこの人も忘れちゃいけません!

“レゲエの皇太子”DENNIS BROWN!!

KILL TUNEとかではないのですが、デニス自体もう亡くなって20年が経過し、DUBを所有しているサウンドも少なくなったので、クラッシュのウォーミングアップがてら最初の方で45でPlayされる印象が強いTUNE。

“愛と憎しみはけして交わりはしない。おれは、憎しみじゃなくて愛を持ってみんなの元へ行くよ”

もちろんその後で「○○サウンドはボケじゃ〜カスじゃ〜お釜じゃ〜」と、ボロクソに言うんですがね(笑)。

6.) ♪ Peter Tosh - Burial

おっと! この人も忘れたらレゲエ・ファンから大目玉を喰らいそうです!

“歩くカミソリ”こと元祖ルードボーイ、PETER TOSH!!

BURIALとは“埋葬”の意味で、“あいつらは、おれに自分の葬式に来て欲しいんだな……”と歌われる、痛烈なKILL TUNE!!!

2018年の『JAPAN RUMBLE』で、FUJIYAMAがお題ラウンドのラストでかけた曲ですね。

7.) ♪ Johnny Osbourne - No Ice Cream Sound

こちらは今年のJAPAN RUMBLE、優勝者でもあるRODEM CYCLONEが45 ROUNDでかけてBUSSった曲。自身の『ICE CREAM LOVE』のリメイクなのですが、今ではこちらの方が有名ですね。

“アイスクリームみたいにすぐ溶けて消えちゃうサウンドはいらない”。

8.) ♪ Hopenton Lindo - Territory

“ここは俺らの縄張りだぜ!!”と歌われる、こちらもクラッシュ定番曲。

JAH WORKSがJAPAN RUMBLEの45 ROUNDでかけた曲ですね。

“俺は三重県民やけど大阪を自分のテリトリーやと思ってるよ!!”

は、昔のARSENAL JAPAN(確か『WAR GWAAN』の時だったと思うのですが。覚えてる人居たら教えてね!!)。

9.) ♪ Tenor Saw - Ring The Alarm

定番中の定番。

TENOR SAWは20代前半という若さで殺されてしまった人で、同アーティストのDUBを所有しているSOUNDは世界に数えるほどしかおらず(RODIGAN? JARO? あとどこやろ)、45でかけられるKILL TUNEの代表格であります。

“警報を鳴らしてくれ! サウンドがもう死にそうだぜ!!”

10.) ♪ Super Beagle - Dust a Sound Boy

もう一曲同じリディムで繋げましょう。

「スタラグ」といえば『DUST A SOUND BOY』も忘れちゃいけないところ。

“ださいサウンドボーイはゴミ箱へ〜♪”

『Stalag』とはドイツの捕虜収容所のことで(※恐らく同名の映画から取ったと思われ)、クラッシュの際はDUBを録る時の定番リディムとしても多用される、こちらも定番中の定番であります!

11.) ♪ Junior Byles - Fade Away

これも説明不要のBIG TUNE! 今年の『JAPAN RUMBLE』の覇者RODEM CYCLONEがTUNE FI TUNEの二曲目でDUBでかけた曲。

“欲だけに生きて愛など何もない。そんな奴は消えてゆく”

12.) ♪ 美空ひばり - 柔

「何故美空ひばりの昭和歌謡が!?」

と思った人も多数ではないかと思うのですが、これは昔大阪であったクラッシュでJAH WORKSオガちゃんが“○○サウンドは勝つ気でいる!”というMCとともにかけてBUSSした一曲(勝つと思うな、思えば負けよ〜♪)。

一見“サウンドクラッシュ”にも“レゲエ”にも何の関係もなさそうな曲ですら自らの腕で見事に“殺しの道具”に変えてしまう……「かけるセレクターによって曲は宝石にも石ころにも変わる」とは、よく言ったものだなと思います。

13.) ♪ 山口百恵 - プレイバック Pt. 2

ついでなんでもうコレも行っときましょう(笑)。

00年代の伝説のクラッシュ『衝撃 2003』での出来事。出場したCAPTAIN-CがPlay中にまさかのプレイバック(!)。

次に出てきたINDEPENDENTがすかさずかけたのがこの曲でして、CAPTAIN-Cはディフェンディング・チャンピオンだったのにも関わらず、一番最初に脱落してしまう(!!)というまさかまさかの展開になるのでありました。

まさにサウンド・クラッシュには魔物が潜んでおりますね。オソロシヤ……。

14.) ♪ Lady Ann - Informer

インファーマー(密告者)ねたもレゲエの世界では外せないトピックのひとつ。

EMPERORが2019年の『JAPAN RUMBLE』でSPERIORに向けてかけたのは、その名もズバリの『INFORMER』!!

15.) ♪ Yellowman - Mr.Chin

これも名曲だけど別にKILL TUNEでも何でもないのですが、上手〜くクラッシュで使ったのが大阪のSOUND PLATINUM!

10年ほど前にあったクラッシュで

“最近の若いサウンドはレコードの扱い方もろくに知らん! お前らどうせトースト焼くみたいに(※)パソコンでチーン、チーンってCD焼いてきたんやろ!!”

というMCと共にかけて、BUSS!!(確か『MISSION 45』の時だったと思うのですが。覚えてる人居たら教えてね!)

「もはやダジャレやんけ!」と思いながらも、不覚にも笑ってしまったのが悔しかったです(笑)。

日本のレゲエタウン大阪には数え切れないほどのセレクターが居ますが、松井君も昔から45の使い方が上手いセレクターですよね♪

BIG UP VETERAN SELECTOR!!

(※)トースト焼くみたいに……

『Toast』は昔からあるMacど定番のCD / DVD書き込みアプリのこと。10年ひと昔とはよく言ったもので、レゲエのサウンドも当時はCDでのPlayが主流でした。

16.) ♪ Shabba Ranks - Shine & Criss

サウンド・クラッシュと言えばGUNねたも外せませんよね。

ダンスホール・アーティストとして、初めてグラミー賞を獲得した男! SHABBA RANKSと言えばギャルねたやパーティーソングのイメージが強いですが、実は悪〜いGANGSTA TUNEも数々の名作を放っております。これはそんな彼の不良ソング代表作。

“拳銃はいつだってピカピカに磨いとけよ。いざっていう時に弾が出ないなんてことにならないようにな”

17.) ♪ Pan Head - Gunman Tune

GUNねたと言えばこちらも不朽の名作であります。PAN HEADが故人であることから45でかかるGANGSTA TUNEの代表格でもありますね。

しかし“全てのGUN MANにリスペクトを!”と言いつつも、PAN HEADが若くして命を落としたのは図らずもその「銃」によってでした。

人と人が争い合うのはせめて音楽の上だけにしたいものです……合掌。

18.) ♪ Buju Banton - Boom Bye Bye

2019年、レゲエ界の一大ニュースと言えば、何と言ってもBUJU BANTONの帰還!!

『LONG WALK TO FREEDOM(自由までの長い道のり)』と題され、母国ジャマイカにて数万人を集客した凱旋コンサートも大きな話題となりました。

そんなBUJUの数ある作品の中で「サウンド・クラッシュでかかる」と言えば何と言ってもこれでしょう。

“お釜野郎の脳天目がけてぶっ放せ!!”と歌われる、明からさまな差別ソングなので(そして彼の人生をも狂わせてしまった曲なので)、再び歌われるかは「?」ですが……(でもクラッシュではかかるんでしょうね)。

19.) ♪ Super Cat - Don Dada

2019年、レゲエ界を賑わせたトピックと言えばSUPER CATのDUB解禁も外せませんね♪

レジェンド・アーティストSUPER CATは個人的な音楽観からサウンドのDUB PLATEは絶対に録らないことで有名で(※所有しているサウンドは自身の古巣KILLAMANJAROをはじめ数えるほど)、長らく「幻」とされていたのですが、年齢を重ねて考えが変わったのか、単に有り金が尽きたのか(??)、数年前からちょこちょことDUBを録り出し、今年もDUBセッションをいくつか実施。サウンド・クラッシュでも良くかかるようになっています。

『DON DADA』はそんな彼の代表曲であり、数年前に初めて「解禁」された時にRED SPIDERが録った曲。

ちなみに当時の彼のDUBの価格は日本円にして「一本」でした。

ゼロがどれぐらいつく「一本」なのかは各自ご想像にお任せします(^^)

20.) ♪ Scion Sucess - Done Dead Already

2019年度『JAPAN RUMBLE』の覇者RODEM CYCLONEが最後のTUNE FI TUNEの〆に使った曲。タイトルを直訳すると「死ぬ用意はできてるか?」という意味になり、クラッシュで相手がスベった時に使われる曲なのですが、この曲で綺麗にとどめをさし、優勝をもぎ取りました!!

個人的に思い出深いのは今からちょうど20年前。初めてMIGHTY CROWNがタイトルを獲った1999年のWORLD CLASH。

出場していたTONY MATTERHORNがKILLAMANJAROに対して“死んだ人間が生きてるやつ殺せるわけねぇだろ!”という内容のDissをしたのですが(JAROは永い歴史がある老舗サウンドなので二度と録音ができない故人アーティストのお宝DUBを山ほど持っている)、ブーイングされてしまい、MIGHTYがコントラクションでかけて逆にマタランを沈めたTUNEです!!!(この頃から両者の因縁が始まりました)


1999年、MIGHTY CROWNとJUDGEMENTが日本人サウンドとして初めてクラッシュの世界タイトルを獲得してから今年でちょうど20年。

その間に、このカルチャーはかつてないほどの広がりを見せました。

独特なルールだったり日本人には語学の壁もあるけど……皆さんが面白がってくれれば幸いです。

戦争は絶対に繰り返してはいけないものだけど、この「音と音との戦争」は、皆さん思う存分楽しんでください♪


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【SOLO BANTON】

ライター / デザイナー。全国各地のフライヤーやCDジャケットをPOPに美しく彩る『ソロバングラフィック』代表。また音楽ライターとしても活躍し、特に日本のレゲエシーンにおけるトレンドを生み出す重要人物として広く知られている。

Instagram:@solobanton.desu

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