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2020.7.17

【時には起こせよムーブメント】小室哲哉が愛したレゲエ。

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今からおよそ20年以上前……日本の音楽シーンに、空前の「小室ブーム」というものが吹き荒れたことをご存知でしょうか?

 

trf、篠原涼子、H jungle with t、globe、dos、華原朋美、鈴木亜美、安室奈美恵……音楽プロデューサー小室哲哉氏がプロデュースした幾多のアーティストたちは「小室ファミリー」と呼ばれ、チャートを席巻!! 街の至る所でTK印のサウンドが流れ、10代の女の子たちの間では厚底ブーツに超細眉の「アムラー」ファションが大流行。そして男だったら「ハマダー」です^^(分かる人は30代以上ですねwww)

 

そしてそんな「時代の寵児」小室氏は、自他ともに認める洋楽マニアでもあり、同じく90年代当時、世界的なブームを巻き起こしていた「レゲエミュージック」に関しても熱心に聴き漁っていたことを知っているでしょうか?(※90年代前半はちょうど世界的な第二次レゲエブームの真っただ中だった時勢です)

 

国民的ヒットソングとなった「あの曲」が生まれてから今年でちょうど25年。今日は「小室哲哉とレゲエの関係性」について3つのポイントから紐解いていこうと思います!!

 

東京の伝説のレゲエサウンドと共演

 

「レゲエ」の中でも特に小室氏が興味を示したのが、UKでレゲエから派生した姉妹ジャンルで、当時の最先端のダンスミュージックとして世界的な注目を集めていた“ジャングル”。

小室氏は日本でジャングルを根付かせるべく、レゲエ・サウンドクルーの力を借りながら、都内でクラブイベントを行っていたそうです。

そのイベントこそが『t jungle m』で、wikiによると「1公演毎のキャパシティは最大でも150人だった」そうで、パブリックイメージとは裏腹にクラブミュージックのストリート感をかなり重視していたよう。

 

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MAD MAX

 

そして、小室氏と共演していたサウンドこそが、かのMAD MAX。当時「東京最強ジョグリンサウンド」の異名を取った、90sの伝説のレゲエ・サウンドです。

中心メンバーのSUPER Bさんは、後年ジャマイカに渡りoldies REGGAEの分野で著名な存在に。現在は『YARD LINK RECORDS』という、ヴィンテージ盤専門のレコードSHOPを運営されております。

PISCESさんは日本で沖野さんと並ぶササフラススタイルの手書きフライヤーのアーティストとしてもお馴染みですね(実はドンキのPOP職人、という一面も!)。

もちろんお二人とも、今も現役でセレクター活動も継続中です♪

 

ゲエユニットをプロデュースしていた!?

 

そして、小室氏は「ダンス」をやるだけでは飽き足らず、「レゲエ」を軸にしたアイドル・ユニットのプロデュースも行うようになります

そのユニットこそが『H.A.N.D.』。

 

 

残念ながらその活動自体は一年にも満たず終わってしまいましたが、令和の今聴き直すと『LIFETIME RESPECT』もまだリリースされていないような時代にこんな風に日本語のレゲエに取り組んでいたんだなと、何だか感慨深いものがあります。

⇧に貼ったデビュー曲で歌われてる“ブルバイブルバイ…”のラインは、もちろんレゲエ好きにはお馴染みジョニー・オズボーン『BUDY BYE』からのサンプリングですしね^^

 

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PART 2 STYLE

 

ちなみに、『H.A.N.D.』の中心メンバーであったMaL、NISHI-P両氏は元々、元祖クラジャマサウンド『X-STACY』に所属していた方々で、現在はユニット『PART 2 STYLE』として、ベースミュージックの分野で世界的な存在となっております。数年前、週刊誌で当時の小室ファミリー時代の思い出を語っていたことも話題になりましたよね!

 

PARY 2 STYLEがプロデュースしたMINMI 『イマガイイ』のMV。

 

あの国民的ヒット曲はあの有名レゲエDJのフレーズをサンプリングしていた!?

 

 

“TKとレゲエの関係性”と言えば、もちろんこの曲を外す訳には行かないでしょう。

そう、今からちょうど25年前にリリースされた、あの国民的大・大ヒット曲『WOW WAR TONIGHT』であります!!

 

ダウンタウン浜田雅功氏とのユニット『H Jungle with t』のデビュー曲として制作された当楽曲はリリース当時200万枚を超えるセールスを記録。当時小室氏が傾倒していたジャングルをJ-POPと大胆に融合させたこの曲のヒットで、“イギリスのサブカルチャー雑誌『i-D』に「世界で初めてジャングルで100万枚を売り上げたプロデューサー」として小室哲哉が特集された”ほどです!!

 

そして、この曲実はとある有名レゲエDJのフレーズをサンプリングしてるんです……。

 

 

それが、コレ。

『WOW WAR TONIGHT』の曲中、マーク・パンサーがシャウトする“wicked! wicked! junglist massive!!”のフレーズは、ジャングル最初期のヒット曲『M-BEAT / INCREDIBLE』にfeat.されたジェネラル・リービーが元ネタ。

 

ジェネラル・リービーはパパ・サンやダディ・フレディと並ぶ早口DJのオリジナルで、UKが誇る偉大なるレゲエ・アーティスト。日本のレゲエファンの間でも人気は高く、来日ツアーも行ったこともあります。

 

思春期にレゲエという音楽が好きになって、そのままオッサンになった今でも聴き続けたけど、子どもの頃好きだった日本の歌謡曲と「レゲエ」がこんな風にLINKするなんて思ってもみなかったし、本当にびっくりしました。

そして、何だかんだで小室哲哉は偉大だったんだなと!!

 

時には起こせよムーブメント 〜あれから25年経って〜

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『WOW WAR TONIGHT』は母親が好きでよく聴いていた曲でした。

この曲がリアルタイムでヒットしていた1995年。ぼくは小学五年生で、うちのオカンは35歳(※ちなみにオカンと小室哲哉は同い年です)。

子どもの頃は良く分からなかったけど、大人になった今聴き返すと“働く大人の心情”を切々と歌った曲なんだなということに気づかされます。

 

“流れる景色を必ず毎晩見ている

うちに帰ったらひたすら眠るだけだから

ほんのひと時でも 自分がどれだけやったか

窓に映ってる素顔を誉めろ”

 

お母さんが大好きだったあの曲の一節。

大人になって、残業続きでへとへとになりながら家へと急ぐ帰り道。何度もこのフレーズが頭をよぎりました。

そして、お母さんもお父さんもこんな気持ちになりながら、あの頃会社に行って、パートに行って、ご飯を作って洗濯をして、僕と弟を育ててくれたのかなと。

 

でもしんみりした気持ちになりつつも、何とも元気が出てくるのはあの脈打つように躍動的なJUNGLEのビートに負うところが大きいと思うし、そしてそれこそがジャマイカンミュージックを愛した小室哲哉がかけた、“音楽の魔法”だったのではないでしょうか?

 

あれから25年。子どもだったぼくはあの時の母親や小室哲哉と同い年になりました。

 

 


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【SOLO BANTON】

ライター / デザイナー。全国各地のフライヤーやCDジャケットをPOPに美しく彩る『ソロバングラフィック』代表。また音楽ライターとしても活躍し、特に日本のレゲエシーンにおけるトレンドを生み出す重要人物として広く知られている。

Instagram:@solobanton.desu



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