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2020.8.24

今さら聞けない!UNRULY BOSS、POPCAANとは!? 〜最新作『FIXTAPE』リリースまでの軌跡〜

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ジャマイカのスーパースター、POPCAAN(ポップコーン)またの名をUNRULY BOSS(アンルーリー・ボス)。ダンスホールファンであれば必ず知っているといってもいい程有名なアーティストですが、まだ知らない人は、映画のときに食べるアレを想像した人も少なくないでしょう。
冗談はさておき、彼の特徴はなんといっても"UNRULY BOSS"と言われるその型にはまらないスタイル。

 

 

| 帝王VYBZ KARTELが惚れ込んだアーティスト

そんな彼は1988年生まれの32歳、ジャマイカの南東端に位置するセント・トマスの出身。
デビューは2007年19歳のときにダンスホール界の帝王VYBZ KARTEL(ヴァイブス・カーテル)に見出され、当時カーテルが率いていたクルー、ポートモアエンパイアに加入することになる。当初は、音楽の道へ進み続ける予定はなくジャマイカの自衛隊に入隊しようとしていたところを、カーテルがポップコーンのスキルに惚れ込み自らのクルーに半ば強引に誘ったそう。この誘いを断って自衛隊の道に進んでいたとしたらダンスホールの歴史も変わっていたと考えると恐ろしい......(笑)。

 

 

| ポートモアエンパイア加入後ヒット曲を連発

 

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ポートモアエンパイアの一員となった彼は様々なヒット曲をリリースしていきます。
活動初期当時の代表曲でいうと、”GANGSTA CITY” ”DREAM”  ”HOT GRABBA”  “JAH JAH PROTECT ME”などありますが10年以上経った現在でも世界中でプレイされていますね。個人的には”DREAM”と“JAH JAH PROTECT ME” がおすすめ。カリビアンが多い横須賀でも大人気の曲です。

 

 

| ”CLARKS”でダンスホール界を席巻!

着実にステップアップしていくポップコーンですが、2010年に師匠ヴァイブスカーテルとともにリリースした”CLARKS”が大ヒット記録します。この曲は、イギリス発祥の老舗シューズブランド、CLARKS(クラークス)を題材にした曲です。

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ジャマイカでクラークスは大人気で、BADMANのステータスとして履かれていており、曲でも度々題材にされています。最近では若手アーティストJAHVILLANIがクラークスを題材にした"CLARKS PON FOOT"がヒットしました。話が脱線してしまいましたが、当時この曲はダンスホール界を席巻し一大ムーブメントを巻き起こしました。完全に主観ですが日本でも” ポップコーン”という名前が認知され始めたのもこの頃からだったかと思います。

この曲を境にポップコーンはスターダムへのし上がっていきます。そして2011,12年は、まさに彼の年と言っても過言ではないほどのブレイクを果たします。

 

  

| ビルボードチャート TOP100 にランクイン!

大ヒットシングル”RAVIN”やアメリカの権威あるチャートのビルボードチャートでダンスホールとして異例の89位にランクインした”ONLY MAN SHE WANT”などを中心にインターナショナルヒットを含むヒット曲を連発していきます。”ONLY MAN SHE WANT”はアメリカの大御所ラッパー、BUSTA RHYMES(バスタ・ライムス)がREMIXとして参加したことで当時、話題になりましたね!

 

 

| カナダの世界的ラッパー DRAKEと交流

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世界中でアーティストとしての認知度を確立したこの頃、ヨーロッパ、南米、カリブ海、北アメリカを中心とした世界ツアーを敢行します。その時に訪れたカナダで世界的ラッパー”DRAKE”と交流を深めて後の世界的ステップアップへとつながっていくんですね。 この頃からOVO(ドレイクが手掛けるブランド)を着用するようになったのもその影響ですね。カナダ滞在中にPV撮影された楽曲、"UNRULY RAVE"ではOVOのNIKO監修の元に制作されています。

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| NYを拠点とするMIXPAK RECORDSと契約

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年々、勢いが増していくポップコーンは2014年にニューヨークを拠点とするMIXPAK RECORDS(ミックスパック・レコーズ)と契約を交わし、その流れでデビューアルバム『WHERE WE COME FROM』をリリースします。キャリアを考えると意外に遅いデビューアルバムでした。アルバムのリード曲になった”WHERE WE COME FROM”は自身の生い立ちや地元に関して歌い上げ、苦楽を共にしてきた仲間や育った地元をREPRESENTするリリックに多くのダンスホールファンから共感を呼び、今でもダンスホールを代表する1曲としてパーティを沸かしています。

同じく同アルバムでスマッシュヒットを記録した”EVERYTHING NICE”はYouTube再生回数4300万回を記録し、後発でダンスホール界のスーパースターMAVADO(モヴァード)をフューチャーし、REMIX版もリリースされました。 2大スターがPVに映る姿はとても印象的でした! この曲で共演を果たす2年前にも、SNOOP DOGG(スヌープ・ドッグ)のレゲエ名SNOOP LION(スヌープ・ライオン)のデビューシングル”Lighters Up”でジャマイカを代表してモヴァードとポップコーンが共に起用されるなど、世界を股にかける2人として活躍しました。

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| ALKALINEの登場、ビーフ勃発!f:id:RZ_TEST:20200820054329j:plain

しかし......! その後の彗星のごとく現れたアーティスト、ALKALINE(アルカライン)の登場によって状況は変化していきます。アルカラインは当初からポップコーンと敵対関係にあり、アルカラインと仲の良かったモヴァードがその流れで次第にポップコーンとビーフ関係になっていき、関係が悪化し始めます。

 

そしてアルカラインとモヴァードがコラボしポップコーンに対してのDISS曲”FAREWELL”を発表しLYRIC論争が繰り広げられていきます。モヴァードはポップコーンに、”BIG LEAGUE” ”DEM RUN EEEN” “FUNERAL” “DEM DEAD READY”等の楽曲を発表し、ポップコーンは負けじとモヴァードに対し、”RPG” “DUTTY DREAD” “BORN READY” “WE STILL A WIN” で応戦します。このバトルは最終的にポップコーンがInstagramでモヴァードのファンに謝るという結末で終焉します。この戦いは長くは続きませんでしたが、今年に入ってドレイクとモヴァードのビーフ関係が話題になっていて、距離の近いポップコーンとはどうなっていくやら......という感じです。

こういう話が尽きないのも ”UNRULY BOSS”ならではですね!(笑)。

こういったビーフ関係の話も尽きないポップコーンではありますが、ダンスホールのトップアーティストとして君臨し続けるが故に標的にされやすいのも仕方ありません。

 

 

| ヒット曲量産!

どんな状況下でも制作のペースを落とすことなく、次々と作品を発表していきます。
特大ヒットの”FAMILY”をはじめ、”INVIOLABLE” “BULLET PROOF” “EL CHAPO” “WE PRAY”ADDICTED”など日夜ダンスホールでプレイされるヒット曲を量産します。彼の楽曲がここまで愛されるのもただ単に有名だからとかそういう単純な理由でヒットしたわけではないことが、楽曲を聴いてわかりますね。歌詞、メロディ、フロー、トラック、バックボーン、ミュージックビデオすべてがハイクオリティーで人々の音楽心にささるのでしょう。

 

 

| 2枚目のアルバム『FOREVER』をリリース

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2018年には2枚目のアルバム”FOREVER”をMIXPAK RECORDS(ミックスパック・レコーズ)と共に制作します。この作品はほとんどが未発表曲でアルバム用に書き下ろしています。“UNRULY BOSS”という愛称とは対照的ですが改めて彼の音楽に対する真摯な姿勢を感じ取れます(笑)。普通、ダンスホールアーティストがアルバムを出す際は、すでにヒットしている楽曲を多めに収録して未発表曲は少ないことが多いです。これはポップコーン自身がファンのためを想って新曲を届けようという意思の表れかは詳細は分かりませんが、どっちにしてもファンにとっては嬉しいことですよね!

 

 

| 2020年OVO SOUNDからリリース最新作『FIXTAPE』

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そして今回一番紹介したかった作品がコチラ。2020年8月に所属先のOVO SOUNDからリリースされた待望の最新作”FIXTAPE”です。今作はなんと2部作になっており、通常のアルバム盤と90分のLONG MIXTAPE風作品の構成になっています。

まずはじめにこのアルバム作品聴いて感じたのは、ポップコーンの幅広さとこの作品にかけるいつも以上に強い思いとストリートやジャマイカ音楽を忘れない心、この3つを強く感じます。これまで様々な作品を発表してきた彼でしたが今作は、DRAKE(ドレイク)やFRENCH MONTANA(フレンチ・モンタナ)、PARTYNEXTDOOR(パーティネクストドア)などの世界的トップスターとのコラボレーション曲が多く収録されています。このコラボはビッグネームに頼ったコラボレーションなんてものではなく、ポップコーンがこれまでに築き上げた信頼関係、そして良質な楽曲をリリースしてきた実績からなるコラボレーションであると思います。ダンスホールアーティストとして対等に世界的アーティストと楽曲制作を可能にした証明であると言えます。かといって主戦場であるダンスホール、ジャマイカをないがしろにしてるわけではなくジャマイカのハードコアダンスホールも多く収録されておりMASICKASTYLO Gなどのダンスホールアーティストともコラボしています。世界のマーケット向けの楽曲もごりごりのダンスホール曲はたまたシリアスな楽曲までこなし、彼の幅広さを感じ取れる 内容になっていますね。

 

 

|『FIXTAPE』注目曲

アルバムの中で1番注目が高いのが、やはりドレイクとパーティネクストドアとのコラボ曲、
“TWIST & TURN”でこの曲はR&B的要素が強いもののダンスホールのフレーバーも感じ取れる
世界的ヒットを狙える、そんな可能性を秘めた楽曲です!

 
今ジャマイカの音楽シーンで欠かせない2人、MASICKAとTOMMY LEEとの共作"UNDA DIRT"は、トラップ調のゆっくりとしたトラックに3人の畳み掛けるフローが印象的な仕上がりになっています。

 

それに加えてUK出身のSTYLO Gとの曲、”FRESH POLO”は不気味で疾走感のあるトラックで
現在のダンスホールシーンのトレンドを抑えた作りになっています。セレクターの方は、
重宝するであろうかけやすさもバッチリの楽曲です。

 

先行配信済みのギャルチューン “BUZZ”はアフロビーツ要素を取り入れながら癖になるサビが特徴の楽曲。SOCAやアフロビーツともあわせてかけやすく、こちらもセレクターにもオススメの1曲!

 

そして最後に紹介する曲は、近年唯一無二の女性アーティストとしての地位を確立した
JADA KINGDOMとのコラボ曲、”SUH ME LUV IT”。2人の相性の良さがしっかりと出たナイスチューン!

まだまだ紹介しきれない程、良曲ありますが今回はこの辺で......(笑)。
あとはご自身で購入してアルバム通して聴いてみてください!ブジュのアルバムもそうでしたがポピーのアルバムも確実に名盤です。

 

 

| MIXTAPE風ロングミックス“YIY CHANGE FIXTAPE”もSOUNDCLOUD限定で公開

アルバムも素晴らしいですが今回のポップコーンはそれだけじゃありません!!“YIY CHANGE FIXTAPE”というMIXTAPE風ロングミックスもSOUNDCLOUD限定で公開しています。こちらは盟友であり、今をときめくジャマイカの大人気サウンド 、Chromatic Sound(クロマティック)がミックスを手がけています。あまり詳しくない方のために説明させていただくと、クロマティックはジャマイカを中心に活躍する最前線のサウンドで、今では世界規模で活躍しています。2018年にジャパンツアーで来日したのも記憶に新しいですね。メインセレクターのCREEPはドレイク率いるOVO所属でその腕前は、ポップコーンも厚い信頼を寄せています。

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そんなCREEPがミックスと編集をてがけた作品が”YIY CHANGE FIXTAPE”

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これはFIXTAPEに収録されている楽曲やヒップホップのトラックに乗せたダブプレートやVYBZ KARTEL,KOFFEE,TORY LANEZ,PROTOJEなどのシャウトが吹き込まれておりバラエティ富んだ内容になっています。1時間30分のロングミックスですが飽きることのない素晴らしい仕上がりになっているのでアルバムと合わせて聞くとより楽しめるはずです。

 

ここまでポップコーンについて簡単に触れてきましたが、手に負えない"UNRULY BOSS"としての側面もある反面、音楽に対しては非常に真摯に取り組んでいて、何よりジャマイカの音楽シーン、ダンスホールシーンの繁栄を一番に考えている真面目な側面もあるのです。そんな彼だから達成できた音楽的功績もあるはずです、年齢的にもベテランの域に達する今後の彼にもまだまだ注目していきましょう。

 


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【BUSTER from UNSTOPPABLE】
2000年代初頭から横須賀を拠点に活動する老舗UNSTOPPABLE SOUNDに所属。1960年代のVINTAGE MUSICからLATEST MUSICまでジャンル問わずカリビアンミュージックを軸に幅広い選曲で臨機応変にプレイするセレクター。2015年には仲間と共にHENNESSY SATURDAYZをスタートさせ、毎月200-300人動員するなど大成功させた。同時に横須賀在住カリビアン等からの支持も獲得しHENNYGANGとしてパーティをキープしている。現在も関東を中心に精力的に活動し、経験と知識から選び抜かれる選曲は必聴。またUNSTOPPABLE SOUNDのDUBPLATEも数多く所有しそのクオリティーは高く評価されている。
 
 
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